歯の揺れ

歯の揺れとは

一般にたとえ健康な状態であっても歯はわずかに揺れます。それは歯を支えている構造は骨だけではなく、歯のすぐ周りに柔らかい組織があり、そしてそのさらに外側に骨があるという構造になっているからです。

それに比べて歯の異常な揺れは、指で歯を触った時やかんだ時に大きく揺れます。その歯の揺れが正常なものか、異常なものかの判断は難しいため悩み・不安等のある方はぜひ当院にご相談ください。

歯が揺れる原因

歯が揺れる原因としては以下のことが考えられます。

歯周病

歯周病の進行と歯の揺れは高い関連性があります。歯周病は全年齢で4割、45歳以上で半数がかかっているといわれている病気です。歯周病が悪化し、中等度、重度歯周病と呼ばれる状態になると歯の周りの骨が溶かされ始めます。

歯周病が原因で歯が揺れている場合は、まず歯周病の治療が必要です。その治療をはじめ、状態が良くなっていくと歯の揺れも抑えられます。

歯周病を治療せず、そのままにしておくとやがて歯が抜け落ちていしまいます。

かみ合わせの不具合

適切ではないかみ合わせにより、ある歯に通常以上の圧力がかかりそれが原因となり歯が揺れます。かみ合わせを改善することによりその歯への過度な圧力が少なくなり改善を見込める可能性があります。

歯の折れ

歯が折れ、その割れ目が歯根(歯のねもと)に及んでいる場合、その割れ目に沿って口の中の細菌が侵入し歯の根元が病気になり、周囲の骨が溶けます。これによって歯が揺れることがあります。このような場合、細菌を取り除くことが非常に難しく抜歯が一般的な選択となります。

外傷

外からの過度な力により歯の脱臼(だっきゅう)等で歯が揺れます。この原因により歯が揺れる場合、できるだけ速やかにご受診ください。揺れている歯・ぶつけた歯を適切に固定・治療することが必要です。

その他

その他にも、矯正治療の途中で一時的に歯の揺れが強くなる、全身の骨が壊されるような疾患の症状として歯の揺れがあらわれることがあります。

歯が揺れている場合の対処・治療

歯が揺れる原因は上のように様々ではありますが、最も一般的な原因である歯周病の場合、歯周病治療による症状の改善により揺れの改善・悪化の抑制をすることができます。従って、歯が揺れたから一概に歯を抜くということはありません。

当院は、併設の内科クリニックとも連携し、あらゆる原因に対する、多角的なアプローチが可能です。