歯科クリーニング(PMTC)

PMTCとは何か

 PMTCは「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略称で、歯科医師や歯科衛生士が専門の機械や技術を用いて歯を磨くことです。歯垢を完全に除去することを目的としており、自分で行う歯磨きでは落としきれない汚れを除去すると同時に、表面をきれいに磨くことで汚れのつきにくい歯にします。

PMTCの手順

 PMTCの流れは、主に以下の4つのステップに分かれます。

①口の状態のチェック:PMTCの前の準備として行います。毎日の歯磨きでブラッシングができていない箇所をチェックして、口の中の状態をチェックします。歯石が見つかった場合は専用の機械を用いて先に除去します。

②歯の清掃:歯の表面や歯間、歯と歯肉の間の部分を、専用に機械を用いてクリーニング用のペーストで磨きます。当院では患者さん一人ひとりの歯の状態にあわせて3種類の粗さのペーストを使い分けた研磨を行います。実は、不適切な研磨をすると、かえって歯にがつきやすくなってしまうことが知られています。粗い研磨と細やかな研磨を状況に合わせて使い分けることで、汚れをとるだけでなく、汚れがつきにくくなるクリーニングを行います。

③フッ素の塗布(自費のみ):歯のクリーニングが終わった後、知覚過敏や虫歯予防のためにフッ素を塗ります。

④アドバイス:PMTCの最後に、ブラッシングの方法や歯のトラブルの予防についてアドバイスを行います。

PMTCの効果

 PMTCを行うことで、大きく3つの効果があります。

①虫歯や歯周病の予防になる:普段の歯磨きでは落とし切れない歯垢や歯石を取り除くことができます。同時に、前述の通り歯の表面を歯垢がつきにくいように磨くため、虫歯の予防につながります。歯の表面だけでなく、歯肉にある歯垢も除去するため、歯肉の症状も改善されます。PMTCを定期的に行うことで、歯肉が引き締まり、歯周病や歯肉炎の予防にもつながります。

②口臭を防ぐ:口臭の原因の多くは口腔衛生の悪化と考えられています。PMTCを行うことで、口臭の原因を取り除くことができます。

③歯がきれいになる:茶渋やコーヒー、タバコのヤニなどによる歯の表面の着色汚れを取り除き、歯本来の自然な白さを取り戻すことができます。

PMTCを行うべき頻度

  一度PMTCを行うと、歯垢が着きにくい歯となるため、頻繁に行う必要はありません。しかし、日々のブラッシングの中で磨き足りない部分があると、その箇所を中心に歯垢が蓄積してしまいます。3~4ヵ月に一回が一般的ですが、月1回のケアをご希望の方など、ご希望の頻度に併せて毎回のクリーニング・トリートメント内容をご提案可能ですので、担当の歯科医師・歯科衛生士にご相談ください。

PMTCにかかる費用

PMTCには自由診療となるものと保険診療となるものの2種類があります。自由診療のPMTCと保険診療のPMTCは、最終的な仕上げに用いるペーストの組成が違ったり、フッ素塗布の有無が違いです。自由診療では、頻度や内容を含めて、患者様のご希望に沿ったオーダーメイドのプランを提供かのうです。費用は前者は30分5,000円~、後者は2,000円程度となります。

CLINIC TENのPMTC(自費診療)では、AirFlow(重曹として知られる炭酸水素ナトリウムアミノ酸の一つグリシンを細かいパウダー状にしたものを、ジェット水流で歯に吹き付けて汚れを落とす器具)を用いることで、通常のPMTCでは取れない汚れを「早く、確実に」落とすことができます。